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ニュース 2007年09月

07年9月28日(金)

パパママバイバイ平和・憲法

1977年9月27日、米軍機が横浜市の民家に墜落し、2人の幼い子どもが亡くなり、全身やけどを負った母親も4年4ヶ月後に多くの支援者の願いもむなしく亡くなった事件がありました。

 かけつけた自衛隊は米軍機のパイロットだけを救出し、住民を見殺しにしたのです。
 早乙女勝元さんが事件を元に書いた「パパママバイバイ」で知られるこの事件から昨日で30年が経ちました。
 米軍基地が日本にあることによって「守られている」と本気で信じている人も結構多いと思います。ところが現実は全く逆です。この事件以外にも数多くの暴行事件や事故が米兵によって引き起こされているのです。2004年8月には沖縄国際大学のキャンパスにヘリコプターが墜落しました。基地がある以上、いつ同様の事件、事故が起こるとも限りません。
 私たちの平和が守られているのは安保条約ではなく、「日本国憲法」のおかげです。

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07年9月27日(木)

府「小中1学級30人程度に」声明・見解

京都新聞の記事を転載します。

1学級 30人程度に

京都府の全小中学 08年度から段階的

 京都府教委の田原博明教育長は26日に開かれた9月定例府議会代表質問で、府内の全小、中学校の学級規模を30人程度で編成できるよう検討する意向を表明した。府教委は2008年度から必要な教員数を計画的に確保する考え。府教委によると、小学1年から中学3年までの9年間を通じて、1学級40人以下の少人数教育を全校で実施しているのは、鳥取と福島両県だけという。

 府教委は03年度から段階的に、府内の小、中学校で少人数教育を進めている。現在は小学1、2年で複数教員が授業を行うチームティーチング、小学3年-中学3年まではチームティーチングと習熟度別などの少人数授業(中学1年の英語・数学は全校)、ホームルームの規模を小さくする少人数学級-の3つのパターンから、学校が子どもの実態に応じて選択する方式を採用している。

 従来の方式をより弾力化するため、30人程度の学級編成が可能な教員数を学校ごとに算定し、その合計数を各市町村教委に配分、各教委が子どもの実態に応じて学校に教員を割り振ることができるよう検討を始める。府教委は08年度から学年別など段階的に導入したい考えで、各市町村教委が効果的に教員を割り振る判断基準にできる目安を示す意向だ。

 田原教育長は答弁で「今まで以上に学校のさまざまな状況に柔軟で効果的、丁寧に対応できる方策となるよう積極的に検討したい」と述べた。

 必要な教員数などは試算中だが、少人数教育を実施するため、本年度は計1728人の教員(非常勤講師含む)を確保し、77億900万円を充てた。京都市教委は独自予算で、本年度から中学3年で30人学級を導入している。

(『京都新聞』電子版9/27)

蛇足ですが、コメントしておきます。
 「少人数教育」よりも「少人数学級」をという主張に道理があることを府教委も認めた形です。欲を言えば「程度」ではなく、はっきり「30人学級」と言ってほしかった。「検討」じゃなく、「実施する」とはっきり言ってほしかった。「嫌々ながら」「仕方なく」という気持ちがにじみ出ているように受け取れてしまうのですけどね…。

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07年9月25日(火)

教師だけで教育はできない学校づくり

cresco2007-10.jpg
全教月刊誌「クレスコ」10月号の特集は「いま、なぜ『家庭教育』重視?」です。
大学の先生の論文と並んで「学校から」ということで宇治久世教組伊勢田小分会・小林良元先生の文章が掲載されています。

 3ページにわたるレポートで、今から20年ほど前に宇治久世教組でスタートし、その後、各分会が継承・発展させてきた「宇治久世わんぱく親子の会」のとりくみを具体的に紹介。わんぱくの良さや成功の秘訣など、今後の展望を見据えてわかりやすくまとめた名文ですので、ぜひ読んでみて下さい。
 最後の段落だけ紹介させていただきます。

 そして、わんぱくの活動のみならず、地域懇談会や子ども祭りのとりくみを充実させて、教師と保護者の協力関係を強めていきたいと思います。親だけで子どもは育てられません。教師だけで教育はできません。両者の連携と、より多くの大人のまなざしの中で子どもは育つものと確信しています。
(「クレスコ」No.79大月書店)

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07年9月25日(火)

憲法問題で京都の労働者が集う平和・憲法

22日(土)、ウィングス京都で開かれた京都労働者憲法闘争交流集会。京都総評が憲法問題1本に的を絞って集会をするのは初めて。

 関西大学教授・木下智史氏が「改憲手続き法の制定、安倍政権の退陣…憲法はどうなるか」と題して記念講演。国民の審判によって安倍首相が辞任したが、改憲論全体が挫折したのではなく、「復古的な改憲論」が挫折したと見るべき、自民党は「自主憲法創設」を党是としている、改憲案の中身をよく見て具体的な議論を展開しようと訴えました。
 後半の交流では、府内各地の労組から6人の代表者がそれぞれの取組を発表しました。
 河合事務局長が「100名参加で有意義な集会。格差・ワーキングプアを作り出している政府・国会は憲法違反。憲法を変えさせない、守り、生かす世論づくりに全力をあげよう」と挨拶。満場一致で以下のアピールが採択されました。

貧困と格差を解消し、世界に平和を発信するため、日本国憲法を守る取り組みをご一緒にすすめましょう!
 京都府内のすべての労働者のみなさん。
 本日、私たちは京都市中京区のウィングス京都で「憲法交流集会」を開催し、日本国憲法の大切さを確認するとともに、お互いのこれまでの取り組みを交流しました。
 日本国憲法は、太平洋戦争の深い反省のもとに制定されたものです。太平洋戦争では、日本軍の侵略によりアジア諸国で2000万人、日本人も300万人以上が犠牲になりました。この痛恨の経験から、「二度と戦争をしない」と誓ったのが憲法9条です。
 したがって、憲法9条は変えてはなりません。なぜなら、世界の人々への誓いを捨てることであり、アジアに緊張をもたらし、孤立する道を歩むことになるからです。
 また、貧困と格差が社会問題になっている今こそ、憲法25条を守り、誰もが健康で文化的な最低限度の生活を営むことができる社会を実現しなければなりません。
 ところが、安倍政権は、「改憲」のための手続き法である「国民投票法案」を強行採決し、「戦後レジュームからの脱却」と称して、2010年に「憲法改定案」を国会で発議し、国民投票を行うため暴走してきました。貧困と格差を一層拡大する一方で、日本をアメリカと一緒になって海外で戦争する国にするため、暴走してきたのです。
 こうした安倍政権の危険な暴走に対して、国民は参議院選挙で「ノー」の審判を下しました。ところが、安部首相は政権にしがみつき、安部改造内閣を発足させましたが、国民との矛盾を深める中で、ついに辞任しました。
 いま、世界では、日本国憲法が最も平和主義を徹底した憲法として評価されています。そして、日本国憲法の理念をひろげる運動が世界各地にひろがっています。
 日本の国際社会での役割は、憲法9条を活かし、紛争を平和的に解決する外交に力を注ぐことです。日本の経済力と技術力で、紛争の原因となっている「貧困と飢餓」の根絶のために援助を強めることです。そして、唯一の被爆国として、核兵器廃絶の先頭に立つことではないでしょうか。
 いま、京都でも、多くの労働者と府民のみなさんが、「憲法改悪に反対し、憲法9条を守ろう」と様々なかたちでの運動をひろげています。
 こうした運動に、京都府内のすべての労働者が、ご一緒に立ち上がることを心から呼びかけます。
 2007年9月22日 京都地方労働組合総評議会

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07年9月21日(金)

昨日は府教委交渉と城陽9条の会教職員の権利 平和・憲法 地域共闘

リハビリ勤務と職場復帰プログラムについて協議する京教組対府教委交渉に参加しました。

 構造改革路線というのは何事にも「低い方に合わせる」という原理です。今、その原理によって先輩たちが勝ち取ってきた権利が不当にも奪われています。病気休暇制度も今年度から大幅に変えられてしまいました。教職員の命と健康がますます脅かされる今日にあって、その現実に逆行する制度改悪です。
 しかし、京教組の粘り強い交渉の積み重ねの結果、いくつかの貴重な成果も勝ち取ることができました。それが今回のテーマである「リハビリ勤務」と「職場復帰プログラム」です。詳細はここには書けませんが、府教委が「教職員の心の健康問題にかかわる対応と職場復帰の手引き」を発行し、(1)罹患予防(2)早期発見と対処(3)職場復帰と再発防止の各段階における各関係者の役割や対応に当たっての注意点などを示したことは大きな成果です。
 今後、超過勤務解消や、職場環境の改善など、根本的な問題解決に向け、さらに踏み込んだ議論を期待したいと思います。

 交渉から帰った後、夜7時30分からは「憲法9条を考える城陽平和の集い」に参加しました。
070920.jpgメインは京都自治労連がこの夏に行った「アウシュビッツ強制収容所跡の今」平和を考えるポーランド・チェコの旅レポートでした。(教育会館貸し出しのプロジェクターを使った)スライドを上映しながらの報告(写真)、博物館の元館長のお話の再現など、収容所の実態を大変わかりやすくレポートして下さいました。
 また、豊成静俊さん(元西生寺住職)のビデオレターでは「アメリカに軍隊を作らされ、戦争に行かされる。若い人に知ってほしい。憲法9条は守らなアカン」という言葉が印象的でした。

 今もすでに戦争の手助けをさせられ、莫大な我々の税金が戦争のために浪費されています。もっと言えば、自衛隊の「活躍」のおかげでアフガニスタンやイラクの多くの罪のない市民が犠牲になっているのです。国連から「よくやってる」とお墨付きをもらって喜んでいる自民党。一体あの人たちは誰のための政治をやっているのでしょうか。参議院選挙でこてんぱんに負けたのに何もわかってないですよね。総裁選をおもしろおかしく報道するマスコミ(電波ジャックされてる!)もどうかしてるし…。

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07年9月20日(木)

学テ「対策」でテスト漬け声明・見解

京都・八幡市 教委の指示受け

 今年4月に全国の小6と中3を対象に実施された全国学力テストで、京都府の八幡市教育委員会が、市内15の小中学校に事前学習を行うよう指示し、各校がそれを受けて、市に計画を提出のうえ、過剰な事前対策を行っていたことが明らかになりました。

 14日の市議会の質問で、日本共産党の山本邦夫市議が明らかにし、「子どもに過度な競争を押しつけるもの」と強く批判しました。
 山本市議は、情報公開制度で入手した各校の「学力テストに向けた取組計画」を取り上げました。それによると4月24日実施の学力テストに向け、すべての小中学校で予備テストや各種プリントを使った予備学習が繰り返し実施されました。

入学式の日にも

 なかには中学校の入学式が行われた10日にも2校で予備テストなどが行われていたため、「これでは、在校生にとっても、新入生を迎え入れる入学式に心から集中できない」と厳しく批判しました。
 始業式からテストまでの約2週間に、国語と数学で、1週間の終礼補習、宿題テスト・実力テスト各1回、予備テスト3回、さらに学力テスト直前には宿題とプリント総復習という計画が組まれた中学校もありました。
 山本市議は、全国学力テスト以外にも市全体で実施しているテスト、漢字・計算力テストなどが行われ、過去の問題集を練習するなど、「テストのための学習」が日常化していると指摘し、「テスト漬けでは本当の学力向上に結びつかない」と批判しました。
 市教委は答弁で、「目の前の点数を上げるためのものではない。日常的な学力向上の取組だ」と開き直りました。
(「しんぶん赤旗」16日付)

 松下佳代講演でも理論的に解明されていた原理(「もし重要な決定がテストの結果によって左右されると、教師はテストに向けた学習指導をすることになる」ここを参照)が今回の学テでも実証された形です。
 こうした「学テで高得点を取るための競争」が起きることは60年代の学テで経験済みです。犬山市の教育委員でもある中嶋哲彦名大教授は昨年、アリゾナ州を訪れた際、州立大の研究者が「生き残り競争にかり立てられた学校が得点力アップのために努力すればするほど、児童生徒の学力が狭くて底の浅いものになっていくと嘆いていました」(「全国学力テスト、参加しません。」明石書店)と報告しています。

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07年9月19日(水)

昨日は人事委員会交渉と書記局会議教職員の権利 組合活動

070918Jinjiiinkai.jpg
2学期が始まり、学校現場は忙しい毎日だと思いますが、書記局も負けずに頑張ってます。

 昨日は京教組と京都府人事委員会との交渉に参加しました。(写真)
 京教組は京都府人事委員会に対し、「すべての教職員について生活改善につながる賃上げ勧告」「昇給延伸・賃金カットによる損失を完全に補填するよう勧告」など、35項目にわたる要求書を提出し、その実現を迫りました。今年度の人事院勧告は次のような問題点があります。

(1)民間給与実態調査において、昨年に引き続き比較企業規模を50人以上とした
(2)地域手当の前倒し実施で地域間格差を拡大し、中央省庁を優遇
(3)勤勉手当の改善0.05月分の6割を成績反映の拡大に
(4)勤務実績の給与への反映をいっそう推進
(5)勤務時間の見直しについて(官民格差15分)先送り
 簡単に言えば構造改革路線を推進する、ということで賃金は抑制、地域間格差は拡大、能力実績主義は強化、時短は先送りという勧告です。
 宇治久世教組はこの1週間で集めた507筆の署名を持参しました。京都府の教育向上につながる教職員の賃金・勤務時間等の改善を、国の勧告の鵜呑みでなく、府として主体性をもって取り組んでいただくよう、さらに取組を強めたいと思っています。(署名がまだの分会はよろしくお願いします。)

交渉から帰ってきて書記局会議がありました。運動会前ということもあり、時間通りに集まらなかったのですが、続々と駆けつけてくれて2回ほど「補習」という形での会議でした。暑い中の練習、その後の児童会指導や会議などで疲れた体を引きずってでも組合に結集してくれる頼もしい仲間の存在が組合を支えています。
 今日は「9の日宣伝」ということでいつもの場所で「9条を守る」宣伝を行います。明日は府教委交渉と城陽9条の会の集会に行きます。

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07年9月14日(金)

指導力不足教員450人声明・見解

文科省06年度調査

 文科省が都道府県・政令市の各教委を通じて調査し、集計したところ、2006年度に「指導力不足」と認定された公立小中高校の教員は450人だった。そのうち、104人が依願退職。4人が分限免職。7人が別の職種への転任。

 京都市では小、中学校などの教員計12人が認定された。府下では1人。このうち計7人が依願・定年退職。3人は今年度から職場復帰。1人が研修、2人は病気休暇中。(『京都』13日付)

 格差社会を背景とした子どものしんどさ、一部の親の「理不尽な要求」、管理強化に伴う学校現場の多忙化で「やめたい」と思っている教師の数はかなり多いと推測されます。指導力があるかないかは誰が計るというのでしょうか。世の中にはいろんな人がいて、皆助け合って暮らしています。「指導力」のある教師しか仕事を続けていけない、不足している人はやめましょうというのがまかり通っているのがこわいです。

 また、採用されたけれども1年後に教壇を去った仲間が全国で295人もいたことがわかりました。

 試用期間後に公立学校の教員に採用されなかった人が06年度は全国で295人と過去最高となったことが12日、文部科学省の調査でわかった。
 このうち95%に当たる281人が依願退職だった。その内訳をみると、183人が「教員に向いていない」と自ら断念したり、景気回復を受けて民間企業に転職したりといった自己都合。84人は病気が理由で、ほとんどが精神性疾患だという。
 不採用者は前年度比で40%増えており、文科省は「採用を厳格にするよう求める通知を昨年、文科省として出した結果ではないか」とみている。(『朝日』13日付)

 難関を突破し、夢と希望を抱いて教職に就いたのに1年でやめざるを得なかった若者の胸中はどうだったのでしょうか…。
 思い返せば自分が新米教師の時、何をやってもうまくいかず、生徒からは反発され、「教員に向いていない」と悩む日々でした。しかし、周りの先生方や父母が温かく見守ってくださったおかげで次第に自信も付き、「石の上にも三年」の言葉通り、ようやく数年して1人前の教師になれたかなというのが正直な実感です。教師に向いているかいないかなんて、1年でわかるものじゃない、と言いたいです。

 蛇足になりますが、安倍内閣の閣僚は1年間で(首相自身も含めて)6人がやめました(自殺1人を含む)。この割合は2万2千人(採用)に対して295人(1%強)よりもはるかに高く、その理由ははるかに悪質だということを付け加えておきたいと思います。

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07年9月13日(木)

安倍首相が政権投げ出し2声明・見解

 昨日のブログで「再生会議は解散しろ」と書きましたが、今日の「読売」新聞に次のような記事が載りました。

教育再生会議は存続困難の見通し

 安倍首相の肝いりで作られた教育再生会議は12日、参院選後初の合同分科会を首相官邸で開催したが、首相の退陣表明を受け、会議の存続は困難との見通しが相次いで示された。
 今回は年末の第3次報告に向けた議論を行うはずだったが、退陣表明で予定していた議論は取りやめ。会合後、池田守男座長代理(資生堂相談役)は記者会見で「3次報告を出さず、再生会議がなくなるのは大変不本意だ」と不快感を示した。
 一方、伊吹文部科学相は記者会見で「国会や中央教育審議会でも意見を伺っている。再生会議がなくなったら困ることはない」と語り、再生会議は不要との見方を示した。


 ついでに「改正教基法も不要」とはいかないものでしょうか。何せ、安部さんの一番の「手柄」がこれだから困ったものです。

 安倍内閣の「構造改革」路線、「選後レジームからの脱却」路線のせいで給与構造が改悪され、いよいよ査定昇給が導入されようとしています。すでに昨年度から給料表の引き下げと地域手当が実施、今年度からは学校事務職員の新しい昇任昇格制度が実施されています。
 「査定昇給」とは「勤務成績」の評定によって、個々の教職員に昇給幅に格差をつけようとするものです。
 学校教育法の改悪により、教育委員会の判断で副校長や主幹・指導教諭などの新たな「職」を置けるようになりましたが、さらに08年度からそれに伴う新たな給料表が作られ、教職員評価に基づく査定昇給とセットで導入されようとしています。
 教育・社会保障の切り捨て、公務員総人件費削減の構造改革路線、教育基本法を改悪し、戦争する人づくりを進める戦後レジームからの脱却路線に乗った賃金改悪の狙いをしっかり学習し、教職員の団結でそれをはね返していきましょう。
 当面、緑色の「教職員の賃金等の改善を求める要求署名」に全力で取り組みましょう。(昨日までに200筆を超える署名が届いています。)

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07年9月12日(水)

安倍首相が政権投げ出し声明・見解

 教育会館でお昼休みにテレビのワイドショーを見ていたら、突然このニュースが舞い込んできました。
 安倍首相が辞意表明

 午後2時から始まった会見では、辞任の理由として、自衛隊の給油活動(テロ特措法)延長のため、自分が総理にとどまるのはマイナス、との説明でしたが、その表情も虚ろ、目は潤んでいました。
 所信表明演説をしたばかりのこのタイミングでなぜ、の疑問には答えにならない答えしかできず、あいかわらず戦後レジームからの脱却とか国づくりとか、訳のわからない説明をした上で、給油活動継続の国際公約を守らなくてはならないのに小澤さんに党首会談を断られたので、そのためには自らが身をひいて局面を転換するためけじめをつける、の繰り返しでした。

 しかし、いろいろ理由をつけてもこれは明らかに「政権投げ出し」です。一国の首相として無責任極まりありません。報道によれば麻生太郎幹事長に「自分には求心力がない」と言っていたそうですが、ここに来て自分の力のなさに気づき、自信もやる気もなくなり、すべてを放り出したと見るべきではないでしょうか。

 こんな無責任な人に大切な教育基本法を改悪されたと思うと悔しさもひとしおです。やめるついでに「教育再生会議」も解散し、いっそのこと教基法を元に戻してくれと言いたいです。

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07年9月10日(月)

PISA型学力と全国学テ教育研究

070909Matsushita.jpg 9月9日(日)、京都教育センター公開学習会での松下佳代教授(京都大学)講演を紹介します。



1.PISAショック―学力をめぐる政策の変化―
 (1)国際学力調査の結果
  PISA2000→PISA2003 読解リテラシー31カ国中8位→41カ国中14位
  ※PISA2006の結果は2007.12公開予定
 (2)文科省の動き
  2002年~2005年 「ゆとり」から「学力向上」に
2.全国学力テストの分析視点
 (略)
3.PISA型学力の検証
 (1)テスト問題の比較
 (略)
 (2)全国学力テストはどのようにして作られたか?
 PISAの「傾向と対策」として作られた。
 04年12月「PISA・TIMSS対応ワーキンググループ」が設置され、05年12月「読解力向上プログラム」作成。
 そこではPISA読解リテラシーが定義され、PISAのテスト問題から特徴を抽出、PISA読解リテラシー調査結果が分析された。03年と06年を比較すると中位層が下位層にシフトしたことがわかった。数学的リテラシー、科学的リテラシーでも同傾向が見られることから、全国学テB問題でこのタイプの問題が多く入れられた。
 (3)そもそもリテラシーとは?
 (略)
 (4)PISA型学力とPISAリテラシーはどこが違うのか
 PISAリテラシーは、OECDのあげる教育目標としての能力の1つにすぎない。
 3つのキー・コンピテンシー

1
道具を相互作用的に用いる
A 言語、シンボル、テクストを相互作用的に用いる
B 知識や情報を相互作用的に用いる
C テクノロジーを相互作用的に用いる
2
異質な集団で交流する
A 他者とよい関係を築く
B チームを組んで協同し、仕事する
C 対立を調整し、解決する
3
自律的に行動する
A 大きな展望の中で行動する
B 人生のプランや個人的な計画を設計し、実行する
C 権利、利害、限界、ニーズを擁護し、主張する

 *現段階で指標化できたのが1A(読解、数学的)と1B(科学的)のリテラシー=PISAリテラシー
 日本はPISA型学力だけを「傾向と対策」的に上げようとしている。(目的と手段の転倒)
 フィンランドでは1985年に習熟度別を廃止、異種混合のグループ学習を基本とし、試験もない(全国学テは抽出)。PISAで上位になるためにやっているのではなく、他の能力も含めた総合的な力をつけるためにやっていて、それが結果的に1位になった。PISAリテラシーとは3つのキー・コンピテンシーのうちの一部であるという認識があるかないか。日本ではそこだけを切り離して「PISA型学力」と呼び、PISAの結果を上げることを目的に学力テストを取り組んでいる。
4.全国学力テストの問題点
(1)目的
 抽出ではなく、悉皆であることの意味→(国が)機会均等と水準の維持向上の観点、学力・学習状況を把握・分析、成果と課題を検証し、改善を図る。各教育委員会、学校等が全国的な状況との関係において成果と課題を把握し、改善を図る。→すべての教育委員会・学校が全国平均を上回ることは不可能
(2)ハイステイクスなテストになる危険性
 「社会的な決定のために数量的な社会指標を用いるほど、それがモニターしようとしている社会的なプロセスをゆがめて堕落させる可能性は大きい」「もし重要な決定がテストの結果によって左右されると、教師はテストに向けた学習指導をすることになる」(G.F.マダウス)
(3)指導や学習に生かすことの難しさ
 忘れた頃に戻ってくる。記述式の問題が多いにもかかわらず、答案が返却されない。派遣労働者が採点。
5.問題点をあげればそれでよいか?
(1)60年代との状況の違い
 ・イギリスをモデルとする教育改革の一環
 ・業者委託
 ・説明責任、情報公開の要求
 ・学校に対する信頼の低下
 ・学校における評価の変化
(2)親や一般市民の支持
 朝日新聞5/12付 全国学力調査は「必要」57%→この声をどうみるか?
(3)希望(?)と方向性
 (略)

参加者の感想

 子どもたちにどのような「学び」を保障するのか?という視点で、もう少し深く議論したかった。
 現場では、学びの共同が破壊され、(Ex 習熟度別授業、学力オリンピック的な学力競争)子どもたちは孤立化、無力化されています。ひどい状態です。(宇治久世・中)
 楽しい授業のハウツーものの講演や書籍は身近にあるのですが、今の教育の流れの中で自分はどの辺にあり、子どもたちの成長に責任を持つ者として、「やらなければならないこと」「やれること」がモヤモヤの先に見えてきました。職場に帰り同僚に、家に帰り連れ合いに、すぐにでも話したいです。(小)
 松下先生の講演は大変よかったです。PISA型学力、PISAリテラシーの違い、日本の文科省の目指そうとしている教育、矛盾を知りつつ進めようとしている文科行政の動向、政策評価+αの「+α」、今後の私たちの取組のあり方など、とてもスッキリと理解できたように思います。(センター)

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07年9月 7日(金)

学校HP、今年も「京都一」に―南小倉小学校ほっとひといき

 宇治久世教組事務職員部の部長でもある南小倉小学校の西村仁さんが担当している同校のHPが「J-KIDS大賞」の京都府の最優秀賞に選ばれました。以下は新聞記事。

日々の情報、積極的に発信

(「洛南タイムス」2007年9月7日)
小学校のホームページの内容を吟味する「第5回全日本小学校ホームページ大賞」の京都府代表に宇治市立南小倉小=小倉町南浦、西城哲校長、313人=が選ばれた。府代表は2年連続3回目で、日本一となる大賞審査の行方が今から楽しみだ。

 同大賞は情報教育の推進やインターネットの普及に向け、大学教授らがJ―KIDS大賞実行委員会を組織して03年から選考を始めた。全国各地のボランティアがHPを吟味。同校は初年度に府代表となり、04年、05年は優秀賞。今年は府内405校の中から見事最優秀に選ばれた。
 同校のHPの管理運営は事務職員の西村仁(ひとし)さん(48)が担っている。「トピックス画面では学校での出来事がほぼ毎日紹介され、保護者の利便性も高く、バランスの取れたホームページ」との実行委の選考コメントに、西村さんは「励みになり正直うれしい」とにっこり。「大賞をとる学校のHPを見ると情報発信に児童が積極的に参加している。これからは子どもが参画できるHPづくりをめざしたい」と抱負を語る。
 創意工夫を凝らした西村さんのHPづくりで、同校HPへのアクセスカウントは年ごとに増えており、多い日には1日で200件を超えることも。
 保護者だけでなく、ボランティア活動などで学校と関わる地域の人の利用も多く、西城校長は「半年、一年と内容が更新しないままのHPも見受けられる中、西村さんが中心となって管理してもらっている本校のHPは旬の情報に富んでいる。日々の更新作業は労力もいるし大変だが、これからも情報の鮮度を大切にしていきたい」と話している。

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07年9月 3日(月)

教育全国署名京都集会地域共闘 教育研究

8月31日(金)、京都教育文化センターにて「教育全国署名をすすめる京都意志統一集会」が開かれました。
Image013.jpg

三輪定宣氏(帝京平成大学教授、千葉大学名誉教授)講演

「教育の貧困・格差拡大と少人数学級・父母負担の軽減の意義」(要旨)

1.「教育再生」政策と教育予算
 47教育基本法は、教育の機会均等を含む教育条件を固有の教育的価値と見なし、教育行政が内容統制ではなく、条件整備を通じて教育の発展に寄与すべきことを方向付けた。
 一方、安倍内閣の「骨太の方針2007」では、教職員の差別・階層化とリストラを重点に据えるなど、教育内容に介入し、教育条件整備を軽視している。
 GDPに対する公財政支出の学校教育費の比率(03年度)は以下の通り。(単位は%)

日本3.5 イギリス5.1 フランス5.8 ドイツ4.4 アメリカ5.4 OECD平均5.2

 OECD29カ国で最低。仮に平均まで引き上げれば30人学級や高・大の無償化、専門学校・幼児教育の無償化、教材費・図書費の飛躍的増額、学校施設の大規模改修、小規模学校の充実と振興、社会教育施設の整備、家庭教育費補助などが可能である。

 教育予算の削減は経済発展にも影響を及ぼす。この5年間、1人当たりGDPは中国、インド、北米、中南米、ヨーロッパで軒並み1.5%以上の伸び率を示しているが、日本は1.0。債務残高は128.9→177.3(対GDP、%)と悪化の一方である。政府の教育努力度が相対的に極端に低いことは将来の発展を阻害する致命的な政策の立ち後れを意味する。大きな樹に不釣り合いな小さな根は木の生長を阻み、立ち枯れの原因になる。

 教材費の都道府県格差は94万円~652万円。図書費は17.8万円~67.2万円。
 修学援助の受給者急増(97年からの5年間で78万人→115万人)、国の補助率低下(同36.5%→23.7%)、支給格差(静岡県3.5%~大阪府23.9%)。
 耐震化率(07年)宮城・静岡・三重80%以上~長崎30%台。

 父母負担は1人あたり、高校(公立51.6万円、私立127.5万円)、大学(国立176.6万円、私立237.7万円)。多くの学生がアルバイトや耐乏生活で修学が形骸化。奨学金は成績で差別、貸与・有利子制。機会均等が骨抜きに。子ども1人の教育費は3,000万円~6,000万円。少子化の主因となっている。
 諸外国の学費は(年)北欧無償、フランス1.4万円、ドイツ1.6万円。イギリスやアメリカでは減免や給与奨学制度が充実。

2.2006年問題と無償教育・教育条件整備の意義 

66年に国連で採択された国際人権規約。批准国は151カ国(日本も79年に批准)。しかし政府は13条2項b,cに反対し、ルワンダ、マダガスカルと並んで留保。
 89年採択の子どもの権利条約は94年に批准(158番目)
 国際条約は、あらゆる段階の無償教育、奨学制度の拡充、教職員の物質的条件の改善を謳っている。国際人権規約13条b,c(中東・高等教育の無償)を留保し続ける日本政府に対し、国連は01年8月、「06年6月30日までに留保撤回」を迫った。(2006年問題)
 人類700万年の歴史の99.9%以上は無償教育。損得を超え、どの子にも分け隔てなく愛情や知恵を注ぎ、困難な子育てを可能とし、人類を進化させてきた。1966年に採択された国際人権規約は有償の教育を無償の教育に再び転換させ、未来に向かう人類の存亡にかかわる軌道修正であった。

 ILO/ユネスコの「教員の地位に関する勧告」では、教育条件として、教員の給与、教育系学生の無償・奨学金・財政的援助、学校建物・施設、教授・学習条件、教員の社会保障などを規定している。
 その3節で「教員の勤務条件は、効果的な学習を最大限促進し、かつ、教員がその職務に専念しうるようなもの」と定め、国家予算は、「教育の発展のために国民所得の適当な割合が優先的に確保されるものとする」としている。また、9節で「教員は価値ある専門家であるから、教員の仕事は、教員の時間と労力が浪費されないよう組織され援助されなければならない。」「学級規模は、教員が生徒一人ひとりに注意を払うことができるようなものでなければならない。」などと明記されている。
(この秋、ILO・ユネスコ調査団が「日本政府と全教によって求められた状況の調査をし、これまで位置づけられている問題の解決のための提案をすべての当事者に行うため」来日する。)

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