分限免職の元小学校教諭勝訴教職員の権利 組合活動
「指導力不足」で分限免職の元小学校教諭勝訴 京都地裁
(『朝日新聞』2月28日夕)
1年間の教員試用期間中に「指導力不足」などを理由に、京都市教委から分限免職処分を受けた京都市の元小学校教諭の男性(34)が、市に処分取り消しを求めた訴訟の判決が28日、京都地裁であった。
中村隆次裁判長は「教員の適格性が欠如しているとは言えず、違法だ」とし、処分取り消しを命じた。試用期間の教諭への分限免職処分取り消しは極めて異例という。
元教諭は04年4月に採用され、京都市立小学校で5年生の学級担任などをしたが、市教委は翌年2月に分限免職処分にした。市側は担任の自覚、責任感の欠如▽学習面、生徒指導面での指導力不足▽指導や助言を理解し改善する能力や意欲の欠如などを挙げ、処分の正当性を主張していた。
判決は市が処分理由に挙げた35項目を検討。「前日の飲酒により欠勤し、欠勤の連絡も不足」「授業参観の際、打ち合わせに反した授業をした」など10項目は「証拠がなく、事実とは認められない」とした。
また、「保護者に向けた書類を紛失した」「音楽で歌詞当てクイズなど不適切な授業をした」など12項目は「事実だとしても、教員の評価に影響しない」とした。
「テストの採点をしない」「元教諭のクラスが学級崩壊の状況になった」など残る13項目は「教員として不適切な面があった」と認定。そのうえで、試用期間中だったことに触れ、「学校の支援態勢が十分ではなく、管理職らの評価に合理性があるか疑わしい」と学校側の責任を指摘した。
元教諭は記者会見し「教壇に戻り、子どもたちと触れ合うのが楽しみだ」と話した。市教委の清水稔之・教職員人事課長は「児童のために必要な処分で残念な判決だ。控訴を考えたい」とコメントした。
今回の判決は、処分の違法性を明らかにする画期的な内容であり、新採教員を含む教員の地位に関する取り扱いの問題点を問う内容です。京都市・京都市教委は控訴を断念するよう、求めます。