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ニュース 2010年07月

10年7月 5日(月)

不登校、ひとりで悩まないで研究所

子どもと育つ父母の会

宇治で通算600回の記念例会

開設から20年目 当事者や親、先生が意見交換
(7月4日付『洛南タイムス』より)
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 不登校になった子をもつ親が集い、その悩みや胸につかえる思いを出し合う「登校拒否の子どもと育つ父母の会」(窪田雅孝世話人)が発足から20年目を迎え、3日に第600回の記念例会を城南勤労者福祉会館(宇治市伊勢田町)で開いた。

集いには不登校を経験した当事者の学生、保護者、学校の先生ら40人が参加。学校に行けなくなったら、子が不登校になったから見えてきたこと、経験できたことなどを振り返った。

 同「子どもと育つ父母の会」は民主教育を地域に広げ、育てていくことを目指した宇城久教育研究所の活動から誕生した。
 登校拒否、不登校をテーマにした連続講座に参加した保護者、教職員らが相談の一歩を踏み出せず、ひとり悩みを抱え込んでしまう親の胸のつかえを少しずつほぐせる場所を作ろう――と1991年3月から城南勤労者福祉会館で月1回の例会活動が始まった。
 長らく毎週土曜日に開いていたが、隔週土曜日の開催に切り替え、現在は月2回の例会活動を南宇治コミセン(大久保町上ノ山)に開催。会場に来られない人のため、火・木曜(午後1時半~4時半)は教育関係者による電話相談にも応じている。

 記念例会は東宇治中に勤務している田中正浩教諭と田中杏菜さん、黒田いづみさんによる「まさひろとその仲間」によるミニコンサートで幕開け。
 相談員でもある立命館大学教学部長の春日井敏之教授(57)=宇治市広野町、臨床教育学=がコーディネーターを務め、「不登校・引きこもりの子ども・青年への自立支援~居場所からみえること~」のテーマでパネルディスカッションした。
 宇治市内の子ども・保護者への支援活動をしている「子ども・教育支援センター『虹』」「空いろの会」「ほっこりスペースあい」「登校拒否の子どもと育つ父母の会」の4団体の関係者、不登校を経験した学生らが会場からの発言もふまえ、意見を交換。

 集いでは、自身が不登校を経験した男子大学生が「光があるから影があり、影があるから光に気付くことができる」という自身の心の軌跡を振り返り、「これまで出会った素晴らしい先生にも負けないような、広い視野を持った教師になりたい」と自身の今の心境を報告。
 大きな起伏を経験した者だからこそ見えた、本当にやりたいことを見つけた「その後の生き方」が紹介されると、さわやかな話題が会場を包み込んだ。

 3人の子が不登校となり、20代後半になる長男がアスペルガー症候群という母親は、長男が不登校になった当時はアスペルガーという病名すらなく、様々な葛藤を繰り返した。
 今は京都市内で親と子の心の居場所づくりに参画しているという母親は「普通に学校に行っていたら考えないことに気付かされた」と、しみじみと話した。

 不登校を経験した女子大学生は、「不登校によって失ったことはいっぱいあるが、そのことも含めて今はすべてを受け入れられるようになった。それが自分にとっての今なのだと思う」。

 小学教諭を退職した女性は、後任の教育相談担当者がいない現状に危機感を抱き、不登校児童の「あゆみ」が評価も所見もすべて斜線が引かれているのを親から知らされ、「まさに小中一貫校の正体を見た思い」と述べ、「不登校の子を否定している」かに見える学校のあり方に問題を提起。

 家と学校だけでは居場所の見つからない親子に必要な胸のつかえをほぐす場所。「親がほっとできれば子どもも少しずつ元気になっていく場所」(窪田さん)として役割を担ってきた会の歩みを確かめ合った。


居場所から「つながり」の輪

記念例会 思い分かち節目の600回

(7月4日付『城南新報』より)

 登校拒否・不登校の子どもの親が集う「登校拒否の子どもと育つ父母の会」の例会が3日、600回の節目を迎え、宇治市伊勢田町の府立城南勤労者福祉会館で記念例会があった。コンサートやパネルディスカッションで参加者が交流し、20年目の活動へ輪を広げた。

 同会は、地元の教師有志が教育や生活指導などを学ぶ自主組織「宇城久教育研究所」の事業として91年3月、発足した。当時は学校対応が難しかった不登校について保護者から多くの相談を受けたことをきっかけに、宇治市内で父母が集う例会を開催。「子どもの力を信じて」を合い言葉に活動し、現在は毎月2回、登校拒否や不登校に悩む保護者や子供たちの心をときほぐす支援の輪を広げている。

 節目の例会には、会の活動を担う世話人や学生、保護者ら約50人が参加した。
 パネルディスカッションでは「不登校・引きこもりの子ども・青年への自立支援~居場所からみえること」をテーマに同会世話人や登校拒否の子供らの居場所づくりを進めている市内の「子ども・教育支援センター『虹』」、「空いろの会」「ほっこりスペース♡あい」の関係者ら6人が、立命館大学文学部教授の春日井敏之さんを交えて意見交換した。

 教師が子供と向き合う時間が少なくなっている学校現場の現状、親以外の第三者が社会へとつないでいく役割の大切さや、結婚など家族構成の変化が社会に自身を開くチャンスにつながったケースを紹介した。

 団体の運営に携わる関係者からは「子供を丸ごと信じて支えていこうという気持ちで、自分自身の居場所にもなった。子供が自分らしく成長できるよう、親と学校、地域の温かいつながりの輪を願っている」との声もあった。

 登校拒否や引きこもりを考える上で不可欠な「親が子供と向き合うこと」について、個々の熟考を促す意見も出された。

 第1部のミニコンサートでは、東宇治中教諭の田中正浩さんらがオリジナル曲などを披露し、歌声とバイオリンの優雅な旋律で花を添えた。

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